不定愁訴にお悩みの方へ
不定愁訴とは
不定愁訴とは、検査をしても、体のどこが悪いのかはっきりしない全身症状のことです。偏頭痛、耳鳴り、肩こりなどが有名ですが、その症状は患者さんによりさまざまです。
心身症などと診断されることも少なくありませんが、原因のひとつとしてかみ合わせの異常も考えられます。
不定愁訴とトリガーポイント
トリガーポイントは、不定愁訴に大きく関与します。痛みの原因となる萎縮や衰弱のある筋肉とは、別の箇所に不快な症状が出るので、痛みが出る箇所の部位の治療を受けても、効果が出ず、原因不明の症状と長年付き合うことになってしまうのです。
かみ合わせのバランスが崩れると、ほかの歯がかみ合う前に上下がかみ合ってしまう初期接触などが原因で歯根膜の受容体が刺激され、そのインパルスが神経系を通って脳の中枢にいき、中枢から間違った指令がおりてきて、咀嚼するための筋肉を必要以上に緊張させたり、それによって下顎の位置が変わったりといった間接的な影響を与えることがあります。
以下は、咀嚼に使う筋肉と、痛みを感じる部位(トリガーポイント)の図です。痛みの原因となっている箇所(トリガーポイント)によって、関連して痛む箇所、そこから派生して痛む箇所のパターンがあるのです。
このほかに、かみ合わせに関する筋肉として、第二腹筋、胸鎖乳突筋、眼輪筋の眼窩部、大頬骨部、広頸筋などがあり、それぞれにトリガーポイントがあります。
咀嚼に関連する筋肉と痛みを感じる部位
咬筋
側頭筋
内側翼突筋
外側翼突筋