顎関節症の治療
顎関節症の治療
開口マニピュレーション
マニピュレーションとは、筋肉の異常萎縮した部分(トリガーポイント=発痛点)と、トリガーポイントに関係する筋肉をほぐす手技のことで、開口マニピュレーションは、関節円板を正しい位置に戻す顎関節症の治療法です。当院の開口マニピュレーションは、マッスルエナジー法という、医師が力のコントロールをおこなわず、患者さん自身の筋肉のはたらきを利用しておこなう安全なものです。
開口マニピュレーション前後の変化
<顎関節外側>
施術前
施術後
<開口量と開口路>
施術前
施術後
咬合調整
咬合調整とは、かみ合わせにおいて歯が高いところを削り、低いところにかみ合わせをつくるというものです。
これらの処置により、患者さんの喜びの声に掲載されている手紙も記されているとおり、初診時に不快な全身症状が劇的に改善するケースが多くあります。
スプリント療法
テリー田中先生と西川院長
タイプⅢスプリントは、テリー田中先生が考案され、寿谷一先生が実現した療法です。
ソフトスプリント
ソフトスプリントは、上下の歯のあいだにワンクッションおいて、かみ合わせないことによって、萎縮した筋肉のリラクゼーションをはかるというものです。
顎関節症のうち、筋肉の萎縮が原因となる顎外症の治療に有効な方法で、ソフトスプリントを装着しているあいだは、上下の歯が当たりませんので、不定愁訴などがある場合、ソフトスプリントを装着してから鑑別診断をすると、かみ合わせが原因による症状かどうか判断することができます。
ハードスプリント
歯をかみ合わせてみてください。力の入れようによっていろんなかみ合わせ方ができると思います。診断をおこなううえで、毎回かみ合わせ方が違うと、正しい顎関節の位置で快適なかみ合わせをつくることができません。
ハードスプリントは、診断するための位置(診断位)を決めるために用いるものです。
ダイレクトスプリント
医療用のプラスチック(コンポジットレジン)を、直接、歯の高さの足りないところに盛って、スプリントなしで、快適なかみ合わせをつくります。
当院では、ダイレクトスプリントをつくるのに、かみ合わせに対する耐久性が高い、臼歯に使うタイプのコンポジットレジンを使っています。
顎運動採得と咬合診断
咬合器
模型をつくって適当に上下をあわせるのでは、顎関節の運動を再現することができません。患者さんから採取したデータに基づき、咬合器で正確に再現し、診断をおこないます。
中心位での治療
下顎の位置が決まり、顎関節の安定がはかられた時点で、咬合診断の為にセントリックバイトを採得し中心位での咬合診断をおこないます。 歯科医師も生身の人間ですから、ミクロン単位の正確な治療はほぼ不可能です。この中心位という基準を定めることが、治療の出発点となります。
中心位採得
咬合の平衡
理想的なかみ合わせをつくるため、総合歯科診療の各技術を駆使して治療にあたります。理想のかみ合わせは、何点で上下の歯が接触するということまで、細かく定義されています。 このゴールに向けて、咬合調整(かみ合わせの高いところを削り、足りないところを足す)、矯正治療、保存修復、補綴処置(詰めもの、被せもの)といった治療をおこなっていくのです。
咬合接触点(P.G.I)
理想的な咬合接触点に調整された状態