顎関節症の治療
顎関節症の治療
西川歯科医院の顎関節症治療の大きな特徴は、長い治療の末に症状が改善するというのではなく、初回の治療から、改善を実感していただけることを目指した治療を行っています。
関節円板(参照:顎関節の仕組み)がずれている患者さんの場合、まず、関節円板を元の位置に戻し、痛みの原因となっている萎縮した筋肉をほぐすことで、緊急に痛みの緩和をおこないます。その後、咬合調整、スプリント療法などをおこない、かみ合わせの基準を定めて(中心位)治療を進めて、最終的には「理想のかみ合わせ」をつくることをめざします。
2017年5月、当院の西川院長は、咬合・顎関節治療における手法で特許を取得しています。(「顎偏位是正用アプライアンスの製作方法」特許第6146905号)
咬合調整
咬合調整とは、かみ合わせにおいて歯が高いところを削り、低いところにかみ合わせをつくるというものです。
これらの処置により、不快な全身症状をできるだけ一回で改善できるような治療を心がけております。
スプリント療法
タイプⅢスプリントは、テリータナカ先生が考案され、寿谷一先生が実現した療法です。
写真:テリータナカ先生と西川院長
ソフトスプリント
ソフトスプリントは、上下の歯のあいだにワンクッションおいて、かみ合わせないことによって、萎縮した筋肉のリラクゼーションをはかるというものです。顎関節症のうち、筋肉の萎縮が原因となる顎外症の治療に有効な方法で、ソフトスプリントを装着しているあいだは、上下の歯が当たりませんので、不定愁訴などがある場合、ソフトスプリントを装着してから鑑別診断をすると、かみ合わせが原因による症状かどうか判断することができます。
治療の目安(保険診療)
副作用・リスク:スプリントの装着を怠ると、治療期間が長引く場合があります。
ハードスプリント
ハードスプリントは、顎関節症において重症なケースに用いるもので、関節円板(顎の中でクッションの役目を果たす組織)のずれを治し、大きく変移した顎関節等を快適な位置に誘導するために使用します。
治療の目安(自費診療)
ハードスプリントは保険適応外になります。
- 費用
- 165,000円(税込み)(顎運動採動、顎関節レントゲン、CTを含む)
- 通院回数・治療期間
- 月4回程度/2か月~12か月※個人差があります
- 副作用・リスク
- スプリントの装着を怠ると、治療期間が長引く場合があります
ダイレクトスプリント
ダイレクトスプリントは、医療用のプラスチック(コンポジットレジン)を、直接 歯の高さが足りないところに盛って、かみ合わせを安定させるものです。ハードスプリントで顎関節が機能する位置が出た後に、取り外し可能なスプリントから固定式のスプリントに移行します。
ハードスプリントで顎関節を整位しても、スプリントをはずすと、また動いてしまいます。歯に直接 接着するダイレクトスプリントはスプリントをしたまま食事ができ、快適なかみ合わせの状態が24時間保たれるので、再発の防止にも効果的です。
当院では、ダイレクトスプリントをつくるのに、かみ合わせに対する耐久性が高い、臼歯に使うタイプのコンポジットレジンを使っています。
治療の目安(保険診療)
副作用・リスク:負荷が集中するなど、コンポジットレジンが割れる場合がありますが、修復が容易です。
顎運動採得と咬合診断
咬合器
ダイレクトスプリントによって顆頭(下顎頭)が安定した位置に誘導され、快適な機能位を獲得されたあと、咬合器を使って前後・上下の顎の動きを採取し、咬合位を作成する診断をおこないます。
模型をつくって適当に上下をあわせるのでは、顎関節の運動を再現することができません。患者さんから採取したデータに基づき、咬合器で正確に再現し、診断をおこないます。
中心位での治療
下顎の位置が決まり、顎関節の安定がはかられた時点で、咬合診断の為にセントリックバイトを採得し中心位での咬合診断をおこないます。 歯科医師も生身の人間ですから、ミクロン単位の正確な治療はほぼ不可能です。この中心位という基準を定めることが、治療の出発点となります。
中心位採得
ハードスプリントの作成
サジタリウス3000
ハードスプリント(顎誘導型スプリント:M.I.C.)を作成する際には、まず、顎関節規格撮影装置「サジタリウス3000」によるX線撮影をおこないます。
X 線写真のトレース
その後、撮影したX 線写真をトレースして、得られたデータに基づき、診断位に顎を誘導するためのハードスプリントを作成します。
顎の移動量を決定
X 線写真と手書きのトレース
ハードスプリントの調整
最後に、個別に前後・上下の顎の動きを咬合器で再現して、ハードスプリントの調整をおこないます。
咬合の平衡
理想的なかみ合わせをつくるため、総合歯科診療の各技術を駆使して治療にあたります。理想のかみ合わせは、何点で上下の歯が接触するということまで、細かく定義されています。このゴールに向けて、咬合調整(かみ合わせの高いところを削り、足りないところを足す)、矯正治療、保存修復、補綴処置(詰めもの、被せもの)といった治療をおこなっていくのです。
咬合接触点(P.G.I)
理想的な咬合接触点に調整された状態
顎関節症治療の目安(保険診療/自費診療)
- 費用の目安
- ハードスプリント作成の場合自費診療165,000円(税込み)(顎運動採動、顎関節レントゲン、CTを含む)
- 通院回数・治療期間
- 月4回程度/2か月~12か月※個人差があります
- 副作用・リスク
- スプリントの装着を怠ると、治療期間が長引く場合があります